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ゼーアドラー (帆船) : ウィキペディア日本語版 | ゼーアドラー (帆船)
ゼーアドラー (Seeadler) は、ドイツ海軍の帆船を改装した仮装巡洋艦(英:Auxiliary cruiser、独::de:Hilfskreuzer)。すでに蒸気船が主力であった第一次世界大戦において、フェリクス・フォン・ルックナー伯爵はこの艦で通商破壊を行い、海の悪魔 (Seeteufel) と称えられた。 == ゼーアドラー号の誕生 ==
ユトランド沖海戦後、イギリス海軍に対して劣勢となったドイツ海軍は、現存艦隊主義のもとで艦隊の主力をキール軍港に逼塞させるようになった。敵のいなくなったイギリス艦隊は海上封鎖によって、ドイツ経済の消耗を狙った。こうした状況下、ドイツ海軍はUボートや仮装巡洋艦による通商破壊戦に移行した。しかし、イギリス海軍の封鎖線は厳重で、簡単には突破できなかった。そこでドイツ海軍司令部は、商船に化けた帆船ならば封鎖線をやり過ごせるのではないかと考え、帆船での勤務経験が長く、太平洋や大西洋についての知識があり、各国語も堪能なルックナーに白羽の矢が立った。 仮装巡洋艦には、戦争当初に北海にてドイツ海軍Uボート「U-36」によって拿捕されたアメリカ船籍で三本マストのクリッパー帆船パス・オブ・バルマハ号(Pass of Balmaha, 1,571トン)を改造して使用することとなった。船体に10.5cm速射砲2門、重機関銃2丁が外見からはわからないように隠蔽して装備された。また、荒天用に使用する500馬力の補助ディーゼルエンジンも搭載された。小銃や手榴弾といった武器は隠し倉庫に積載され、石油タンク、飲料水タンク、食糧貯蔵庫も新たに作り変えられた。捕虜収容のための船室も作り、士官用特別船室、捕虜専用食堂も備えた。ルックナーは、はじめ船名をアルバトロス号(Albatross=アホウドリ)にしようと考えていたが、すでに同名艦が存在したため、部下と相談してゼーアドラー(Seeadler=海の鷲)とした。
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